『クリード 炎の宿敵』が激アツだった!!オススメしたい3つの理由 感想 若干ネタバレあり
クリード第2幕が開幕!!
『クリード 炎の宿敵』
原題/Creed Ⅱ
監督/スティーブン・ケイプル・Jr.
出演/マイケル・B・ジョーダン
シルベスタ・スタローン
上映時間/130分
あらすじ
ロッキーの指導の下、世界チャンピオンに上り詰めたアドニスは、かつて父アポロの命を奪ったイワン・ドラゴの息子ヴィクターと対戦することになる。ヴィクターの反則行為により試合には勝利したものの、納得のいく勝利を飾ることができなかったアドニスは、心身ともに不調に陥ってしまう。やがて婚約者のビアンカが出産して父親になったアドニスは、ロッキーから父親という存在の大切さを諭され、しばらく一線から遠のくことに。しかし、「ボクシングこそが自分そのもの」と気づいたアドニスは、ヴィクターとの再戦を決意する。
(映画.comより)
傑作の呼び声が高い前作だが…
いきなりですが、
前作の「クリード チャンプを継ぐ男」で、
イマイチ感情移入出来なかったんですよね…
出世したばかりなのに会社を辞めたり、
父の名前をからかわれただけで素人の歌手をぶん殴ったり、
まだ幼い感じが強いと言うか、
ロッキーらしい負け犬が這い上がる戦いが感じられませんでした。
ロッキーの負け犬が這い上がっていく、
不屈のストーリーが観たかったので…
アドニスが何者でもない劣等感を覆そうとあがく姿は良かったのですが、
スポ根的感覚が少なめっていう感じでした…
もう1つイマイチだったのが、
ライトヘビー級チャンピオンのリッキー・コンランが、
迫力に欠けたことですね。
演じたトニー・ベリューは、
実際にクルーザー級の世界チャンピオンに
なるほどの実力をお持ちですが、
スクリーン映えしないんですよね…
なんか顔がノッペリしているコンランさん…
激アツなオススメポイント!!
その1 挫折からはじまる物語がアツい!!
映画のアバンタイトルは、
キエフの見るからに寂れた住宅街に住む
ドラゴ親子こそが、
今回アドニスを苦しめる宿敵に他なりません!!
ヴィクター・ドラゴは、
朝早くから、父イワンとトレーニングに励み、
昼は、肉体労働で日銭を稼ぎ、
夜に、ボクシングの試合を行う。
前作でプロになる前のアドニスが、
豪華な家に住み、高級車に乗り、
安定した仕事に就いていたことに比べると、
相当なハングリーな生活を送っていることが分かりますね。
前作のラストでの敗戦以来、連勝を続け、
ヘビー級タイトルマッチのリングに立つところから、
映画が始まります。
前作でも、
スパークリングをした因縁の相手を破り、
世界チャンピオンになるアドニス!!
喜びも束の間、
父アポロを死に追いやったイワン・ドラゴの息子、
ヴィクター・ドラゴからタイトルへの挑戦が突き付けられます‼
ドラゴの挑戦を受けたアドニスはタイトルマッチを行いますが、
アドニスの父アポロのセコンドとして、
タオルを投げなかったことで、
間接的にアポロを死に追いやったロッキーは、
その負い目からセコンドとしての参加を拒否します…
ロッキー不在のまま突入したタイトルマッチで、
アドニスはドラゴの圧倒的パワーに翻弄されます。
絶対絶命のピンチに陥ったアドニスでしたが、
ドラゴは反則行為により失格となり、
チャンピオン側の防衛となりました。
試合を常にリードしていたドラゴに対して、
試合後に病院送りにされたアドニスは、
チャンピオンに相応しくない、
再戦を受けるべきだとマスコミからバッシングされます…
自分を見つめ直し、
自分は1人ではないと気付いたアドニスは、
再戦を受けることを決意します。
再びロッキーとタッグを組み、
過酷なトレーニングを経て、
アウェーのロシアでの試合に乗り込んでいきます…
ロッキーとの試合で全てを失った
ドラゴ親子がアドニスに挑む姿は、
まさに負け犬が這い上がるための戦いなんですよね。
過酷な環境に置かれたイワン・ドラゴの
勝利に取り付かれた執念がスゴい!!
そのイワンに鍛えられたヴィクターは、
最強の挑戦者であることは、
誰が見ても明らかですよね!!
そして、
実質的な敗北を味わったアドニスが、
ロッキーとのトレーニングを経て、
這い上がっていくプロセスがアツいんですよ!!
打ちのめされたアドニスが試合に再び挑むために、
ロッキーが連れてきた荒野にポツンと存在するボクシング練習場。
ロッキー曰く、
「ここがボクサーの虎の穴だ!!」
青空教室ならぬ青空ボクシング!!
前時代的な環境ですがまさにスポ根!!
その姿がトレーニングがカッコいい!!
そして、アツい!!
その2 宿敵ヴィクター・ドラゴの魅力!!
本作の邦題でもある宿敵の存在。
このキャラクターを魅力的に描けるかどうかで、
映画の面白さの半分は決まるといっても過言ではないはずです。
そして、
その試みは成功しており、映画が終わる頃には、
このヴィクターという人物をアドニスと同等以上に好きになりました!!
アドニスよりも一回り大きいヴィクターは、
横に並んだだけで簡単にはいかない相手だと、
一発で分かります!!
ヴィクターは普段はほとんど喋らず、
冷酷なマシーンのように振る舞います。
しかし、
時折みせる感情の爆発が、
ボクシング以外の生き方を探すことが出来なかったことを表していて、
逆に魅力的にうつりました。
特に良かったのはアドニスとの第2戦で、
本国ロシアで試合をしたときに、
ホームの会場で響き渡る声援を
少し戸惑った表情で見渡すシーン。
ボクシングに掛けてきた彼の人生が報われたようで、
アドニスのライバルなのに、
良かったね、ヴィクター!!って、
思わず感動しそうでしたよ…
その3 描かれる親子の姿に感動!!
父アポロの栄光を追いかけたアドニスでしたが、
その反面、
父と比較されると激怒する幼い一面も合わせ持っていました。
本作で恋人ビアンカとの間に子供が生まれたことで、
彼の心に変化が訪れていきます。
試合に負けて自分を見失ってしまっても、
不甲斐ない思いはあるが、
自分は1人ではないことを支えとして、
前作よりも人間として成長するアドニスの姿が感動的でしたよ…
父に認められたいヴィクターと、
執念と言える熱意で彼を鍛え上げたイワン。
この2人の関係性が、
映画の始まりと終わりで変化していくことも、
感動ポイントでしたね!!
試合終盤でイワンがした決断が、
彼の心情の変化を表していているのか、
自分の現役時代を思い起こしての行動なのかを
考えると感動が止まりませんね!
この映画では、
アドニスと幼い娘、
アドニスと養母メアリー・アン、
イワンとヴィクター・ドラゴ親子、
いく通りもの親子の形が感動を誘います…
宿敵の存在が大きかった第2幕!!
前作には登場しなかった宿敵の存在で、
負け犬の戦いがアツくさせてくれました!!
映画終盤にロッキーのテーマが鳴り響くころには、
打ち倒されても、
立ち上がるアドニスの姿とシンクロして、
感動が止まらなくなりますよ!!
通常版とIMAXで2回観ちゃいましたよ!
オススメです!!