蛸八の備忘録 映画・漫画・ゲーム

映画、漫画、ゲームなどの感想を書いていきます。

『クワイエット・プレイス』 ただのホラー映画じゃない、生き抜く家族の絆に感動‼ 感想 ネタバレあり

ホラーであり、家族の絆を描いたファミリームービーだった!!
f:id:tako3110:20180929192410j:image

クワイエット・プレイス

原題/A Quiet Place

監督/ジョン・クラシンスキー

出演/エミリー・ブラント

         ジョン・クラシンスキー

         ミリセント・シモンズ

          ノア・ジュプ

上映時間/90分

 

あらすじ

音に反応して人間を襲う「何か」によって人類が滅亡の危機に瀕した世界で、「決して音を立ててはいけない」というルールを守り、生き延びている家族がいた。彼らは会話に手話を使い、歩くときは裸足で、道には砂を敷き詰め、静寂とともに暮らしていた。しかし、そんな一家を想像を絶する恐怖が襲う。

(映画.comより)

 

 

 

 

人類が絶滅の危機に陥った「音」のない世界…
f:id:tako3110:20180930122344j:image

隕石とともに訪れた「何か」によって、

人類が絶滅の危機に陥っているポストアポカリプスの世界。

 

物資調達に訪れた町も荒れ果て、店の棚には何も残っていない。

 

登場人物も、

主人公たちの家族の他には、たったの1人…

 

そんな絶望的な世界で家族は生き抜いていく…

 

 

物音が命取りの緊迫感がヤバい!!
f:id:tako3110:20180930151541j:image

この映画のキャッチコピーの、

「音を立てたら、即死」

これは決して言い過ぎではない…

 

物音を立てたら「何か」がやってくる、

緊張感がヒシヒシと伝わってくる!!

 

そんな絶望的な世界で「音」を出さずに生き抜くため、
家族で様々な方法を編み出している。

声を出せないため会話は手話で行い、
足音をたてないように砂をまいて素足で歩き、
状況把握の合図として様々なライトを使う。
その様々なアイデアが日常生活に緊張感を持たせている‼

 

昨年公開された「ドント・ブリーズ」など、

ホラー映画で、

物音を立てないように息を殺すシーンは

掃いて捨てるほどあるが、

映画全編を通してこの緊張感を維持しているのがスゴい!!

 

 

悲劇に向き合い、恐怖に立ち向かって生きていく家族の姿に感動‼
f:id:tako3110:20180930122318j:image

「何か」がやってきて89日目、最大の悲劇が家族を襲う。

末っ子のボーが「何か」に襲われて命を落としてしまう… 

 

この悲劇が家族に暗い影を落とすことになる。

 

だが、

悲劇を嘆くだけでなく、

極限の状況のなかお互いの理解を深めあう

家族の姿に感動せざるを得なかったです。

 

 

家族を導くリーダー父ちゃん リー
f:id:tako3110:20180930200309j:image

聴覚障害をもつ娘のリーガンのために自作で補聴器を作り、

息子のマーカスには自然のなかで生きる術を伝える。 

辛い状況でも、家族のリーダーとしてベストを尽くそうとする。

 

ベストを尽くそうとするあまり、

余裕がなくなりリーガンの気持ちを理解しきれない場面も…

 

そんな中で心がすれ違っていたリーガンに手話で、

「愛してる」
「ずっと変わらずに愛してる」

と伝えたシーンは思わず泣きそうになりました。

 

ホラー映画でこんな感動を味わえるとは思ってもみなかったですよ…

 

母は強し、痛みに耐える最強母ちゃん エヴリン
f:id:tako3110:20180930143356j:image

 妊婦の母親を演じるのは、

オール・ユー・ニード・イズ・キル」でヒロインを務めたエミリー・ブラント

 今回、演じたエヴリンもある意味で家族1番強くたくましい‼

 

音を出せない世界で出産とか不可能だろ⁉

と思う観客をよそに「何か」に襲われながらも、

無事出産をこなす肝っ玉母ちゃん!

 

出産後すぐにショットガンをぶっ放して

「何か」を撃退する精神力には脱帽ですよ!

 

自分を責める繊細な少女 リーガン
f:id:tako3110:20180930200251j:image

 自分が手渡したおもちゃが原因で、

末っ子のボーが死んでしまったため、自分を責めているリーガン。

 

そのため自分は父から愛されていないと感じて、反発をくりかえす。

 

そんな彼女を「何か」から守るために父がとった行動に

思わず感動しました…

 

家族思いな健気な少年 マーカス
f:id:tako3110:20180930112255j:image

自宅ではボードゲームに熱中して物音を立ててしまったり、

お父さんが自然で生き残るすべを学ぶため、

外に連れ出そうとすると怖いと弱音を吐いたり、

子供ならではの無邪気さと弱さを持っているマーカス。

 

だが、

家族を守るため恐怖心と闘いながら行動を起こし、

家族の心のうちを誰よりも理解している優しい子です。

 

娘とすれ違うお父さんに対して、

「お姉ちゃんのこと愛してる?」

「もちろん愛してる」

「きちんと言ってあげて」

とお願いする。

 

めちゃめちゃ良い子や…

まだ幼いのに…

 

演じたノア・ジュプくんは、

ワンダー 君は太陽」にも主人公の親友役で

出演していていましたね。

その映画で演じた子がまた良い子なんですよね…

 

 

思わずわき出る野暮な疑問点も?
f:id:tako3110:20180930155650j:image

音に反応して生き物に襲い掛かる「何か」

 

音を聞き分けるためにひらく頭部など、

ホラー映画のクリーチャーとしてはオリジナリティがあって魅力的でした。

 

だが、
あの程度のクリーチャーに、そんな簡単に世界が絶滅するか?

知性はゼロだし、ショットガンで死ぬし…

 

映画のストーリーが面白かっただけに、

もう少し腑に落ちる設定が欲しかった…

以上、野暮な疑問点でした。

 

 

ホラー映画が苦手な人にも観てほしい映画だった!!
f:id:tako3110:20180930153408j:image

 ホラー映画は苦手だからと、 この映画を見逃すのはもったいない!

もちろんホラー映画としてのグロ描写もわずかにある。

 

だが、

わずか90分で悲劇に向き合い、

恐怖に立ち向かう家族の絆をうまくまとめた良作でした‼