『クワイエット・プレイス』 ただのホラー映画じゃない、生き抜く家族の絆に感動‼ 感想 ネタバレあり
ホラーであり、家族の絆を描いたファミリームービーだった!!
原題/A Quiet Place
監督/ジョン・クラシンスキー
出演/エミリー・ブラント
ジョン・クラシンスキー
ミリセント・シモンズ
ノア・ジュプ
上映時間/90分
あらすじ
音に反応して人間を襲う「何か」によって人類が滅亡の危機に瀕した世界で、「決して音を立ててはいけない」というルールを守り、生き延びている家族がいた。彼らは会話に手話を使い、歩くときは裸足で、道には砂を敷き詰め、静寂とともに暮らしていた。しかし、そんな一家を想像を絶する恐怖が襲う。
(映画.comより)
- 人類が絶滅の危機に陥った「音」のない世界…
- 物音が命取りの緊迫感がヤバい!!
- 悲劇に向き合い、恐怖に立ち向かって生きていく家族の姿に感動‼
- 思わずわき出る野暮な疑問点も?
- ホラー映画が苦手な人にも観てほしい映画だった!!
人類が絶滅の危機に陥った「音」のない世界…
隕石とともに訪れた「何か」によって、
人類が絶滅の危機に陥っているポストアポカリプスの世界。
物資調達に訪れた町も荒れ果て、店の棚には何も残っていない。
登場人物も、
主人公たちの家族の他には、たったの1人…
そんな絶望的な世界で家族は生き抜いていく…
物音が命取りの緊迫感がヤバい!!
この映画のキャッチコピーの、
「音を立てたら、即死」
これは決して言い過ぎではない…
物音を立てたら「何か」がやってくる、
緊張感がヒシヒシと伝わってくる!!
そんな絶望的な世界で「音」を出さずに生き抜くため、
家族で様々な方法を編み出している。
声を出せないため会話は手話で行い、
足音をたてないように砂をまいて素足で歩き、
状況把握の合図として様々なライトを使う。
その様々なアイデアが日常生活に緊張感を持たせている‼
昨年公開された「ドント・ブリーズ」など、
ホラー映画で、
物音を立てないように息を殺すシーンは
掃いて捨てるほどあるが、
映画全編を通してこの緊張感を維持しているのがスゴい!!
悲劇に向き合い、恐怖に立ち向かって生きていく家族の姿に感動‼
「何か」がやってきて89日目、最大の悲劇が家族を襲う。
末っ子のボーが「何か」に襲われて命を落としてしまう…
この悲劇が家族に暗い影を落とすことになる。
だが、
悲劇を嘆くだけでなく、
極限の状況のなかお互いの理解を深めあう
家族の姿に感動せざるを得なかったです。
家族を導くリーダー父ちゃん リー
聴覚障害をもつ娘のリーガンのために自作で補聴器を作り、
息子のマーカスには自然のなかで生きる術を伝える。
辛い状況でも、家族のリーダーとしてベストを尽くそうとする。
ベストを尽くそうとするあまり、
余裕がなくなりリーガンの気持ちを理解しきれない場面も…
そんな中で心がすれ違っていたリーガンに手話で、
「愛してる」
「ずっと変わらずに愛してる」
と伝えたシーンは思わず泣きそうになりました。
ホラー映画でこんな感動を味わえるとは思ってもみなかったですよ…
母は強し、痛みに耐える最強母ちゃん エヴリン
妊婦の母親を演じるのは、
「オール・ユー・ニード・イズ・キル」でヒロインを務めたエミリー・ブラント。
今回、演じたエヴリンもある意味で家族1番強くたくましい‼
音を出せない世界で出産とか不可能だろ⁉
と思う観客をよそに「何か」に襲われながらも、
無事出産をこなす肝っ玉母ちゃん!
出産後すぐにショットガンをぶっ放して
「何か」を撃退する精神力には脱帽ですよ!
自分を責める繊細な少女 リーガン
自分が手渡したおもちゃが原因で、
末っ子のボーが死んでしまったため、自分を責めているリーガン。
そのため自分は父から愛されていないと感じて、反発をくりかえす。
そんな彼女を「何か」から守るために父がとった行動に
思わず感動しました…
家族思いな健気な少年 マーカス
自宅ではボードゲームに熱中して物音を立ててしまったり、
お父さんが自然で生き残るすべを学ぶため、
外に連れ出そうとすると怖いと弱音を吐いたり、
子供ならではの無邪気さと弱さを持っているマーカス。
だが、
家族を守るため恐怖心と闘いながら行動を起こし、
家族の心のうちを誰よりも理解している優しい子です。
娘とすれ違うお父さんに対して、
「お姉ちゃんのこと愛してる?」
「もちろん愛してる」
「きちんと言ってあげて」
とお願いする。
めちゃめちゃ良い子や…
まだ幼いのに…
演じたノア・ジュプくんは、
「ワンダー 君は太陽」にも主人公の親友役で
出演していていましたね。
その映画で演じた子がまた良い子なんですよね…
思わずわき出る野暮な疑問点も?
音に反応して生き物に襲い掛かる「何か」
音を聞き分けるためにひらく頭部など、
ホラー映画のクリーチャーとしてはオリジナリティがあって魅力的でした。
だが、
あの程度のクリーチャーに、そんな簡単に世界が絶滅するか?
知性はゼロだし、ショットガンで死ぬし…
映画のストーリーが面白かっただけに、
もう少し腑に落ちる設定が欲しかった…
以上、野暮な疑問点でした。
ホラー映画が苦手な人にも観てほしい映画だった!!
ホラー映画は苦手だからと、 この映画を見逃すのはもったいない!
もちろんホラー映画としてのグロ描写もわずかにある。
だが、
わずか90分で悲劇に向き合い、
恐怖に立ち向かう家族の絆をうまくまとめた良作でした‼