『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』を観て、テンションが上がらない3つの理由 感想 ネタバレあり
「テンションを上げろ!」いや、上がらねーよ‼
『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』
監督/三木聡
出演/阿部サダヲ
上映時間/107分
視聴方法/映画館
あらすじ
4オクターブの音域と驚異的な声量を持つロック歌手シンは金も女も名声も手に入れスター街道を突き進んでいるかに見えたが、実は彼の歌声は「声帯ドービング」という掟破りの方法で作られたものだった。シンの喉は長年にわたる声帯ドーピングの副作用で限界に近づいており、声が出なくなる恐怖に常に悩まされていた。そんな折、シンは歌声が小さすぎるストリートミュージシャンのふうかと出会い、その姿にかつての自分の姿を重ねるようになっていく。
(映画.comより)
結論から言うと、
期待を大きく下回る出来でした。
上映時間107分と決して長くはないのに、
上映中にまだ終わらないのか…と3回は思いました。
好きだったから期待していたのですが、
あのシュールな笑いが上手く表現出来てない!!
シュールさが空回りしている‼
僕は別に映画に詳しくないですが、
同じ監督なのに、
下手になってないか?と思っちゃいました。
テンションが上がらない3つの理由
声帯ドーピングによる驚異の歌声!? これって驚異か?
阿部サダヲが演じる国民的ロックスターのシン。
声帯ドーピングで、
国民を魅力する歌声を持つとされるが、
これって、上手いんけ?
と思わず感じてしまう歌声。
僕が普段から音楽を聴かない人間だから、
歌声の良し悪しなんて分からないんですが、
なんかピンと来ないんですよね…
ちなみに、
シンが歌う「人類滅亡の歓び」の作曲は、
L'Arc~en~CielのHYDEらしいですよ。
だらだらと進むストーリー、空回りする笑い…
序盤からストーリーの進みが遅い‼
シンのライブから、
吉岡里帆が演じるストリートミュージシャンふうかとの出会いまで、
特に笑えるシーンもなく、
だらだらとストーリーが進む…
いや、
正確には笑わせようとしているが、
全然面白くないシーンが多い‼
特に千葉雄大が演じたレコード会社の社員が登場するシーンは軒並みひどい‼
彼もかわいい系のキャラクターからの脱却を図りたいのかも知れないが、
この映画に関しては失敗しているとしか言えない…
笑わせたいの?泣かせたいの⁇ ラストに向けて迷走するストーリー
映画の後半で、
シンが声帯ドーピングの影響で声を失うかどうかの選択を迫られます。
ここから、
急に泣かせようしてくるから、
観ていて混乱するんですよ!
特にラストで、
警察に車で連れていかれるシンに、
ふうかが走って追いつきキスするシーン…
走る車に並走してふうかが走り、
キスするシーンはどう見てもギャグで、
しかもキスが長い‼
そして、
車を追いきれなくなって、
ふうかが転び大声で泣きますが、
泣きたいのはこっちだよ!
今のシーンは泣かせたいの?笑わせたいの?
どっちだよ!
せめて、
シンが「なげーよ!」とツッコミ、
笑いながら去っていくとか、
もう少し上手いオチをつけてよ…
ちょっとだけフォロー、面白いシーンも無くはない。
目につく不満点が多いので、
かすんでしまうが笑える面白いシーンも無くはない。
阿部サダヲの軽快なしゃべりで
場をかき混ぜるような笑いは健在でした。
ただし、
すっぴん時に限るが…
ふうかが住む住宅の住民とのからみは面白い。
ってか、
それだけで良かった。
阿部サダヲのコントっぽいくだりは、
特に面白かったですね。
あと、
シンの歌の良さは分かりませんでしたが、
ラストでふうかが歌う、
作詞、作曲あいみょんの
「体の芯からまだ燃えているんだ」は良かったです。
(画像はミュージックビデオから)
結局、何だったのか…
上記した理由以外にも、
奇をてらったカメラワークが酔いそうになるくらい不快だったり、
取ってつけたようなラストなど、
ダメな点はまだまだありました。
観ていて思ったのは、
映画でとったからイマイチだったんじゃないか?
と言うことでした。
もし同じ題材で、
深夜のTVドラマをじっくり1シーズン撮ったら、
シュールさな笑いを活かせて
面白くなったかも知れませんね…