蛸八の備忘録 映画・漫画・ゲーム

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『サイコキネシス/念力』超能力者はヒーローでなければいけないのか? 感想 ネタバレあり

冴えないオジサンが超能力に目覚める!!
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サイコキネシス/念力』

監督/ヨン・サンホ

出演/リュ・スンリョン

          シム・ウンギョン

上映時間/101分

視聴方法/Netflix

 

あらすじ

17才で人気チキン店の店長を勤めるシン・ルミ。

母と2人で貧しくも精いっぱい暮らしていた。

しかし、

商店街が再開発事業の対象になったことで、

立ち退きをせまられ、悪質な嫌がらせを受けていた。

そして、

シン・ルミの母は立ち退きをせまられた際に、

誤って命を落としてしまう…

その頃、

妻と娘と別れて暮らすシン・ソッコンは、

湧き水に含まれた謎の液体を飲むことで、

超能力に目覚めつつあった…

 

 

 

 

超能力が目覚めるも……
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主人公のシン・ソッコンは、

隕石から出た謎の液体を含んだ

わき水を飲んだことで超能力に目覚めました。

 

超能力に目覚める経緯は、

自分的に重要視してないんですよ。

 

超能力を得た主人公が、

どのような行動をとるのかが問題なので…

 

後半に入るまで、

超能力の使い方がイマイチで、

これ超能力必要か?と感じてしまう…

 

映像表現としても、

別に凄くないし、どちらかといえば古臭いし…

 

同じく超能力ものの

映画「クロニクル」は主人公が超能力を得たことで、

ティーンエイジャー特有の万能感が膨れ上がり、

それが爆発するまでの過程の描き方が、

上手かったから面白かったんですよね。

 

 

超能力者はヒーローになれたのか?
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立ち退きを求める

テサン建設のホン常務は問いかけます。


「真の能力者は勝つために生まれた人よ」
「彼らの持つ力とは?」
「韓国よ、大韓民国
この国自体が力なの
「私もおじさんもこの社会の奴隷よ」

 

そして、

3つの選択肢を提示します。

 

超能力のせいで人々から敬遠されながら、

苦しい生活を送る。

 

奴隷だと自覚して、黙って従う。

 

クーデターを起こして、

王者になる。

そして、好きなように生きる。

 

しかし、

シン・ソッコンは、

この選択肢を無視して、

武力衝突する警察と住民の救出に向かいます。

 

住民救出後は最終的に、

ソッコンは負けを認めて、

警察に逮捕されます。

 

「ああ、お前らの勝ちだ」

 

このセリフは、

ソッコンが国という大きな力に屈したようにも受け取れます。

 

釈放後のシン・ソッコンは、

娘のから揚げ屋で超能力を使い

ビールを浮かせて手伝います。

 

結局は、超能力に目覚めても

ヒーローとして生きることより、

家族のもとで生きることを選択したのですね。

 

特別な力を持っていても、

大切にするべきは身近な家族であるという

メッセージな気がして悪くないです。

 

 

超能力ものとしてのカタルシスはないが…
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「新感染」を撮った監督の最新作ということもあり期待して観ましたが、
正直、期待値を超えてこなかった。

 

超能力ものとしてのカタルシスを期待しなければ、

特別な力が必ずしもヒーローに繋がるわけではないことを示した内容を

楽しめる作品でした。


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どうでもいいが、

シン・ルミの髪型が吉田栄作カットにしか見えない…